からたちサロン33
「放射性ヨウ素・セシウム汚染から守る・・・ミネラル摂取の奨め」

安田 寛(13期)

ら・べるびぃ予防医学研究所 理事

体内で摂取された有害金属や微量栄養素ミネラルは毛髪に蓄積されます。本サロンで「マグロを食べるか、食べないか」という話題を提供いただいた安田寛さん(13期)は、永年製薬企業にて創薬研究をされ、現在は、民間研究所で毛髪ミネラル検査の研究を続けています。
福島原発事故で発生したヨウ素やセシウムの影響についてお聞きしたところ、「日本人は日頃昆布やわかめなど海藻類を習慣的に摂取しているので、体内に蓄積されにくい。適度にミネラル摂取することが大切」と本寄稿を戴きました。
(編集者 高田敬輔)

◇原発事故による放射能汚染について
この度の原発事故による放射能汚染に伴う風評被害により多大な影響も出ているが、科学的に冷静に対応することが必要である。内部被ばくは放射能汚染された食物を摂取することによるが、予防策として、ヨウ素やカリウムなどのミネラル摂取が効果的なことは知られている。風評被害に惑わされずにしっかりした食生活を維持いただきたい。

◇ヨウ素と甲状腺の関係
巷で取りざたされている放射性ヨウ素と放射性セシウム汚染の問題については、チェルノブイリでの原発事故後に多発している小児甲状腺癌の前例から、過剰ともいえる反応を引き起こしている。チェルノブイリ原発事故(核爆発事故)により放出された放射性物質は、今回の福島原発事故(水素爆発事故)によるそれよりも質・量共にはるかに多く、しかも悪いことに、内陸地域特有のヨウ素摂取不足の故に、体内に入った放射性ヨウ素131の多くが甲状腺に運ばれ、甲状腺ホルモンとして集積したことが甲状腺癌の原因であることはよく知られている。
海洋国日本では、常日頃、昆布・わかめなどヨウ素を多く含む海藻類を習慣的に摂取し、充分量のヨウ素が体内に存在しているので、放射性ヨウ素131に汚染されても、速やかに排出され、甲状腺に集積する危険性は大幅に軽減される。また、ヨウ素131の半減期が8日であることから、事故から6か月以上経た現在、ほぼ消滅したと言える。
(なお、甲状腺機能亢進症の検査・治療目的で、放射性ヨウ素131が投与される事もある。)
これを機会に、必須微量栄養素「ヨウ素」の重要性を再認識し、適度な摂取を心がけていただきたい。
追記:9月9日付けの原子力安全委員会からの広報: いわき市・川俣町・飯館村における0−15歳の小児1,080名を対象とした甲状腺線量測定調査において、スクリーニングレベル(0.2μSv/h: 100 mSv相当)を超える例は無く、最高値は0.1μSv/hで、99 % は0.04μSv/h以下であった。 (http://www.nsc.go.jp/ad/pdf/hyouka.pdf
チェルノブイリ原発事故では、4歳以下の幼児の1%近くが 10 Sv (10,000 mSv)以上の内部被ばくを受けたとされている。

◇セシウム137対策には必須ミネラル「カリウム」の摂取を
セシウム137 の化学的半減期は30年と長いが、水溶性であり、生体内での半減期(生物学的半減期)は70−100日と言われている。セシウムはカリウム・ナトリウムに似た元素であり、ヨウ素とは異なり、特定の臓器に集積することはない。また、必須ミネラルではないので、カリウム・ナトリウムとは異なり、積極的に体内に取り込まれることもない。
したがって、野菜・果実類に多く含まれている必須ミネラル「カリウム」をしっかり摂取していれば、セシウムの消化管からの吸収は抑制され、排出も速やかになる。カリウムが不足していると、体内に取り込まれ易くなるので、注意したい。 

◇ミネラル摂取の勧め
いずれにしても、ヨウ素・カリウムなどの微量栄養素「ミネラル」を日々の食事で摂取していれば、農作物や水産物から検出されたレベルの放射性ヨウ素・放射性セシウム 共に怖いものでないことは、報道されている通りである。
厚生労働省が「食事摂取基準」として提示・推奨している微量栄養素「ミネラル」を、バランス良く摂取しているのか? 「毛髪ミネラル検査」で簡単にチェックできるので、ご参考まで。
なお、これまでの数知れない原水爆実験によって、はるかに大量の放射性物質が地球上に既にばら撒かれていることも、この際指摘しておかねばならない。
風評被害におびえ、余計な心配・不安感を持たないよう、冷静に判断したいものです。

(文責: 安田 寛)

ご参考;
◇ら・べるびぃ予防医学研究所 毛髪ミネラル検査情報
http://lbv.jp/guide/ 
 
からたちサロン「マグロを食べるか、食べないか」
http://nisui-kanto.org/karatachi-salon/karatachi-salon18.htm



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